このコーナーは僕が見た映画・ビデオの感想を書くコーナーです。
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Movie 22魔界転生(深作版)
あらすじ
島原の乱によって死んだ天草四郎時貞(沢田研二)は不思議な力により、魔人として復活。
夫、細川忠興の不義と生きることへの願望が怨念となった細川ガラシャ(佳那晃子。かなりの美乳)、柳生一族との真剣勝負に未練のある宮本武蔵(緒形拳)、槍の奥義を極める為に断っていた女人への未練のある宝槍院胤舜(室田日出男)、甲賀忍者に仲間を根絶やしにされ、恨みを晴らしたい伊賀の霧丸(真田広之)、そして将軍家大目付として陰謀に気づき、宝槍院胤舜を切り捨てたものの息子との真剣勝負に未練のある柳生但馬守(若山富三郎)。
これらの魔人による幕府転覆計画を防ぐ為に柳生十兵衛(千葉真一)が挑む!!
原作は山田風太郎。監督は深作欣司。というわけで、山田風太郎追悼企画。
っていってもこの人の小説は「魔界転生」以外読んでないが。
まぁ、「魔界転生」読んでまもなく亡くなったってのもあるが、今回これを選んだのには別の理由がある。それは、
「殺陣が見たい」
ただそれだけ。
いやぁ、だってこの映画、見るべきものは殺陣だもの。
ストーリーは原作とはおもいっきり違う(死なないはずの松平伊豆守(成田三樹夫)はアッサリ死ぬし)し、結末は尻切れトンボで不完全燃焼(つーかね、オチさえ完璧についていたら間違いなく大傑作だったのに)なのだが、殺陣は最高!!
いやぁ、イイ仕事しすぎだよ。
特に武蔵VS十兵衛、但馬守VS十兵衛は見事の一言。
おそらく今の俳優陣でこれだけの殺陣ができる人間はそう何人もいないと思う。(拳と千葉ちゃんもこの頃から20年(1981年製作)経ってるのでこれだけ動けるかは謎。つーか、千葉ちゃんジャンプしすぎ(笑))
特筆モノは若山富三郎。
オレの中では「勝新のアニキで重厚な演技のシブい役者」だったのだが、殺陣の上手い事で知られた勝新が「アニキには絶対に勝てない」と言うほどの殺陣の名手だったことをまざまざと思い知らされた。
何が、って剣筋が早い。そして優雅でありながらスピード感もあるし(まさかこの人まで飛ぶとは思わなかった)。
江戸城で数人に囲まれながら次々切り倒すシーンは時代劇好きにはたまらないに違いない。
インパクトのある弟のほうが世間の印象は強いだろうけど。(余談だが、魔人になったとの演技では、まばたきをしてない。これは本人のアイデアとか。脱帽)
原作との相違で一番大きいのは天草四郎時貞が思いっきり目立ってる(原作だとアッサリ死ぬ小物なのだが)のと柳生如雲斎(但馬守の叔父)、荒木又右衛門、田宮坊太郎が魔人として登場しないし、森宗意軒(小説版の黒幕。まぁ、こいつの代わりに四郎が大活躍なのだが)と由比正雪(小説版では小物。まぁ、いなくてもよし)がでないこと。逆に魔人として細川ガラシャ(原作では死ぬ直前の人間が女体に自分の意志を注入(まぁ、ヤるんだが)しないと転生できない。時代でいえば30年以上前に死んだガラシャを蘇らせる、ってのはキリシタンつながりとはいえ無理があったかと。それなら過去からもっと現世に未練があって役に立ちそうな人間つれてくりゃいいのに、ってハナシになっちまう)、伊賀の霧丸(おそらく創作の人物)が登場すること、丹波哲郎演じる村正(妖刀村正を打つ刀鍛冶)が出ることなどなど。
まぁ、つまりは全くの別物。
しかし、この天草四郎はジュリーだからこそ、の感が強いなぁ。
全盛期に比べるとすこーし今の状況(貫禄がお付きになって・・・。)を暗示するような部分も見受けられるっていえば見えるけど、妖しさ、妖艶さは文句なし。
演技が上手(少なくともオレはキムタクの演技よりも数倍は上手いと思うぞ。同じアイドルとはいえ)な上、殺陣も思ったよりやってたのね。(原作では手裏剣というか、カミソリのような「忍法髪切丸」が「仮面ライダーアギト」のギルスが振り回してる棒のような形状の髪の毛を振り回してるのはご愛嬌)
アレだけ馬を巧みに操っていたとは思わなかった。
千葉ちゃんの柳生十兵衛はハマリ役以外の何物でもないし。
というか役者はみんなはまり役。
金も思いっきりかかってる(さすが当時の角川映画。ちなみに最後の江戸城天守閣炎上シーンはホントにセットを燃やしてます。昔、沢田研二が「焼け死ぬかと思うほどのシーンだった」って言ってたし)しな。さすが角川“コカイン”春樹プロデュース。(この頃には「里見八犬伝」とか「戦国自衛隊」も作ってるしなぁ)
ちなみに2003年に「魔界転生」をリメイクする、ってハナシが東映にあるらしい。
今なら誰がベストキャストなんだろう?
個人的には、
・柳生十兵衛 渡辺謙(もしくは阿部寛。佐藤浩市もいいなぁ)
・柳生但馬守 千葉真一(もしくは北大路欣也)
・柳生如雲斎 里見浩太郎
・宮本武蔵 緒形拳
・荒木又右衛門 高橋英樹
・宝槍院胤舜 松平健(大男でけっこう年、ってのに目をつぶるなら真田広之)
・田宮坊太郎 永瀬正敏
・天草四郎 及川光博(もしくは松田龍平)
(結構いい年の俳優さんが多いのは魔界転生するとその年齢なのに全盛期以上のチカラで復活するから。田宮と四郎以外は結構高齢での死去なのでこんなカンジ)
・徳川頼宣(紀州藩藩主で家康の息子。甥の徳川家光に代わり将軍になろうと野心を持ち、転生衆と結託。名君だったのに次第に気弱なドキュソ大名に) 本田博太郎
・牧野兵庫助(徳川頼宣の配下の家老。かなり悪) 石橋蓮司
・森宗意軒 天本英世(もしくは大滝秀治)
まぁ、無理だろうなぁ。予算スゴそうだろうし。
なによりも映画でも作れなさそうなほどエグい描写もあるし。(転生衆は女を犯しては食い殺すしなぁ・・・。)